領域に際限のない
県庁の仕事に惹かれた。
大学で都市工学を学び、就職活動を始めた当時の私はとても悩んでいました。と言うのも、建設現場で施工管理をする「ゼネコン」、図面を描いたり測量をする「コンサルタント」、そして土木の「技術系公務員」。この三つのどの職種を選べばいいか迷っていたからです。ゼネコンやコンサルはそれぞれの会社ごとに道路や河川、橋梁といった得意分野が違うんです。しかし、インターシップなどを通して、技術系の公務員は3年程度で異動があり、道路や河川、まちづくりだけに留まらず、県政全般の土木系以外の業務に携わることもあると知りました。それがきっかけとなり、いろんな経験を積めることができる県庁に魅力を感じて志望しました。
培った土木の知識で、
インフラ整備に挑む。
私の仕事は、市町村施行のまちづくり事業について予算の確保や適正な執行などを把握すること。また最近では、県内各地に利活用されていないインフラが目立っており、それらの再整備などを検討するチームへの参画や啓発フォーラムの開催なども担当しています。いずれの仕事でも技術的な専門用語が飛び交いますが、学生時代に土木系の勉強を全般的にしていたので困ることは多くなかったと思います。また、図面や工程表の確認といった専門性の高い業務の際も、今までに培った知識が大いに役立っています。その一方で、法律や条令に基づく判断を行う業務では一定水準以上の知識が必要であり、読み物が苦手な自分にとってはとても大変でしたね。自分の得手も不得手も幅広く経験できる貴重な仕事だと思います。
理想を追求したまちづくりで、県全体を活性化させたい。
自分が住んでいる街で携わった事業の施工が完了したり、その仕事が新聞記事などで報道された時は大きな達成感を感じます。また、2020年に「佐賀県まちづくりフォーラム」プロジェクトを担当した際は、不慣れな業務が多く苦労しましたが、当日に多くの来場者の姿を見てとても感動しました。今後は自分が整備したものを活用している人々を目の当たりにすると、より一層やりがいを感じるのではないかと思います。私の今の目標は、市町村と共同で今までになされていない「利活用の理想の姿」を想定したまちづくりを行い、県民の方々で賑わう空間整備に携わること。また、副知事などの秘書として、県政全般に触れる業務を経験したいと考えております。
佐賀県では偉い人ほど
型破りなのかもしれない。
佐賀出身である私としては、地元の友人や家族が生活圏内で暮らしているという安心感があるのがここで働く魅力。県職員として働くようになってから、佐賀県の魅力に気付く機会が増え、県内で遊ぶことも増えたような気がします。佐賀県はすごく自由な雰囲気で、その大きな理由の一つが県知事のキャラクターなのではないかと思っています。政策にオープンな心を持っていて、例えば、斬新なアイデアを集める「勝手にプレゼンフェス」というイベントを開催していたりします。県のトップ自ら「面白いアイデアはどんなものでも取り入れよう!」という柔軟な姿勢なので、私達職員にも「公務員」と言う型にはまることなく、自由に働く精神が根付いているのかもしれません。