佐賀の魅力を伝えたくて、 県庁への応募を決めた。
私は高校を卒業後、県外の大学の農学部で「農芸化学」を専攻していました。研究室の仲間や尊敬すべき教授との出会いに恵まれ、充実したキャンパスライフを送っていたものの、ほとんどの人に佐賀県の魅力がよく知られていないことに驚きました。佐賀出身の私としてはそれがとても悔しくて、佐賀県の魅力を皆にアピールするように。そのうち段々と「佐賀県の魅力や誇れるものを作る仕事がしたい」と思うようになり、就職活動の際に佐賀県職員を志望しました。
地域、技術、農業。
全ての発展を担う仕事。
私は施設園芸が盛んな東松浦地域で、トマトやキュウリ、アスパラガスといった施設野菜の産地振興に従事。産地を発展させることは地域経済の活性化に繋がるため、佐賀県では園芸産地の拡大にも力を入れているんです。また、農家の方々の収量・所得を向上させるために、研修会や個別巡回を通じた技術指導も行っています。さらには、熟練の農家の観察力や栽培管理の判断力などの勘や経験をデータ化したり、作物の生育状況に応じて施設内の環境(温度、湿度、CO2濃度など)をコントロールする環境制御技術の普及にも尽力。その他、農業の新たな担い手を確保・育成するために農業セミナーを開催したり、新規就農者が安心して農業に取り組めるような支援体制作りにも取り組んでいます。
「ありがとう」の一言が、
次の仕事への大きな糧に。
この仕事をしていてやりがいを感じるのは、自分の頑張りやアイデアを地域の発展に活かせること。特に私が携わった取り組みが、産地の収量向上や新たな農業者の増加といった成果に繋がったときは「この仕事を頑張って良かった!」と心から実感します。また、そういった成果を実際に出し、農家の方々から「ありがとね」「江原さんのおかげです!」と感謝の言葉をいただいた時は本当に嬉しいです。人と人の距離が近いので、自分の仕事に対する反応がダイレクトに感じられるのは佐賀県の大きな特長かもしれません。
佐賀県の農産物を
誰もが認める日本一へ。
学生時代は農芸化学を専攻していたこともあり、入庁当初は農業や栽培技術に関する知識がほとんどなく、農家の皆さんにどう関わったらいいのかすごく悩みました。しかし、職場の先輩や地域の農家さんが温かく指導してくださったおかげで、ここまで成長することができたのだと思います。そんな皆さんにきちんと恩返しができるよう、今後はもっと佐賀県の園芸産地の魅力を全国に発信し「佐賀で農業をしたい」「佐賀県で農業をして良かった」という人を増やしていきたいですね。また、佐賀県産の農産物が消費地に沢山並んで「やっぱり佐賀県産の農産物が一番だね」と言ってもらいたいという目標もあります。