佐賀県職員の
キャリアパス

CAREER
PATH

キャリアパスの考え方

佐賀県庁では、若手職員の早期育成、 能力と意欲のある職員の積極的な登用、職員一人一人がそれぞれの適性や特性に応じて能力を発揮し、活躍できる環境を整備しています。

佐賀県職員のキャリアパス

能力育成期(※)は「ジョブ・ローテーション」期間と位置づけており、この期間は本庁、現地機関、複数の異なる分野の業務を経験できるような所属に配置するなど、人材育成や新たな適性の発見等を意図した戦略的な人事配置を行います。
※能力育成期...基本的な姿勢や能力の獲得、幅広い業務経験の蓄積を行うための期間で、入庁後概ね12年間としています。

キャリアパスインタビュー

入庁後どのようにキャリアを積み重ねていくのか。佐賀県職員のキャリアパスモデルをご紹介します。

地域交流部 / 政策企画監

永田 辰浩

UJIターン枠で入庁
前職:広告代理店 メディアプランナー

入庁1年目 文化課 主査
入庁3年目 文化課 文化遺産担当係長
入庁5年目 文化課 副課長
入庁6年目 広報広聴課 課長
入庁11年目 地域交流部 政策企画監

コミュニケーションが
大きな事業効果を生む。

Q.

これまでの経歴と佐賀県庁でどのような業務を経験してきたのか教えてください。

A.

私は岡山県の広告代理店でメディアプランナーとして勤務していました。佐賀県庁のユニークな取り組みは他県にも届いており、そこに魅力を感じて中途採用に応募しました。入庁後は文化課で5年間経験を積み、その後広報広聴課、観光課の課長を経て、現在は地域活性化プロジェクトに携わっています。

Q.

仕事をする上で大事にしていることはなんですか。

A.

キャリアを積む上で心がけたのは、常に謙虚な姿勢で周囲から学ぶこと、そして県庁内の様々な部署の方とコミュニケーションを深めることです。これにより不慣れな業務でも助けてもらえる関係が構築できました。ポストを重ねていくことができた要因として自負しているのは、自発的に仕事に取り組む姿勢です。自らが率先して行動を起こせば、庁内外の関係者の協力の輪が自然に広がり、大きな事業効果につながっていくことを実感しています。

Q.

民間企業出身だからこそ活きているスキルはなんですか。

A.

佐賀県庁は民間企業出身者がこれまでに培った経験を発揮しやすい環境です。特に「プレゼンテーション力≒わかりやすく伝える力」は重要で、事業の方向性を様々な関係者にわかりやすく伝えることで、同じ目的を持って事業を進めていくことができます。
定期的な配置転換もキャッチアップ力の高い民間経験者にとってはポジティブなのではないでしょうか。新たな分野の知識を得ることでスキルがアップデートされます。私でいえば、文化課と観光課の両方を経験することで、文化振興と観光誘客を統合的に捉え、新たな発想を持った施策展開ができるようになりました。

Q.

佐賀県庁で働く魅力を教えてください。

A.

佐賀県庁の強みは若手職員や民間経験者の意見やアイデアを積極的に取り入れる土壌があること、意思決定が早いことです。また民間経験者と新卒入庁者の間に溝がなく、世代を超えた研修制度によってネットワークが形成されるので、共通の課題を多くの視点から見ることができ、効果・効率性が高い事業が生まれやすくなっています。
民間企業と異なり自治体の仕事は成果が数値化されにくいですが、県民の方との直接のやり取りから達成感を得ることができます。文化課時代には、若者向け焼き物アクセサリーブランド「HIZEN5」を立ち上げました。それが今も窯元さんたちの手で発展している様子を見ると、佐賀県が誇る唯一無二の地域資源の磨き上げに貢献できたかなと大きなやりがいを感じます。

観光課 / 副課長

土井 めぐみ

大学卒業程度試験で入庁

入庁1年目 危機管理・広報課 主事
育児休業(1年6カ月)
復職後、約1年2カ月間は育児休暇、部分休業を活用しながら就業
入庁8年目 佐賀県税事務所 主査
育児休業(1年10カ月)
復職後、約3年8カ月間は育児休暇、部分休業を活用しながら就業
入庁18年目 政策部 主任主査
入庁19年目 観光課 インバウンド担当係長
入庁21年目 観光課 副課長

子育てをしながらでも
多様なキャリアを
積める環境。

Q.

これまでの経歴と佐賀県庁でどのような業務を経験してきたのか教えてください。

A.

入庁してすぐ広報の部署に配属され、その後10年間は税務に携わりました。その後、政策部や今の観光課など全く違う分野にチャレンジしてきました。県の人事制度を活用して、税務のスペシャリストとして専門性を高める道もあったのですが、せっかく県庁に入ったのでいろんなことを経験したいという気持ちが強く、税務のスペシャリストの道ではなく、幅広いキャリアを選びました。

Q.

家庭と仕事の両立について教えてください。

A.

子育てと仕事の両立には、県庁の制度や職場の温かい雰囲気に助けられています。時差出勤制度のおかげで子どもたちとの朝食の時間を確保できたり、働き方も休み方も柔軟に対応できています。
特にテレワークの環境は充実していて、職場で配布されたノートパソコンがなくても、自宅のパソコンから県庁と同じ環境で仕事ができるので、子どもの急な体調変化などにも対応できてとても助かっています。佐賀県庁では2008年からテレワークを導入しているため、民間企業や他の自治体と比べ、テレワークを活用する文化が浸透しているのかもしれません。
また、佐賀県は「子育てし大県さが」という事業も存在するほど、年少人口(15歳未満の人口)の率が高く(2022年時点で全国3位)、子育て中の職員も多いです。だからこそ困ったときは「お互い様」という雰囲気が自然と生まれており、職員同士が状況に応じて助け合っていることも多様なキャリアを育める一助となっているのではないでしょうか。

Q.

多くの異動を経験されていますが、異動によるメリットやデメリットを教えてください。

A.

新しい部署に行くのは、知らない世界に飛び込むことになるので多少の不安もありますが、これまでの部署で培った経験は決して無駄になるわけではなく、むしろこれまでの経験を通して、業務に新しい価値を生み出すことができると考えています。
実際、半年くらい経つと新しい部署の仕事が分かるようになって面白くなってきたという話もよく聞きます。異動した同僚の成功体験を耳にすることも多く、「自分もやってみよう!」とポジティブな気持ちになる方も多いようです。
異動をデメリットと感じるタイミングもあるかもしれませんが、ライフステージに合わせて、例えば育休から復帰した時には一時的な業務分担の見直しがあったりして、ライフスタイルに合わせた働き方ができます。

園芸農産課 / 主査

河濟 英紀

大学卒業程度試験で入庁

入庁1年目 東部農林事務所 技師
入庁3年目 流通・貿易課 技師
入庁5年目 農政企画課 主査
派遣研修(1年間:佐賀県農業協同組合(JA))
入庁7年目 園芸農産課 主査

コンパクトな組織で、
インパクトのある
働き方。

Q.

これまでの経歴と佐賀県庁でどのような業務を経験してきたのか教えてください。

A.

農政職として多くの部署で様々な経験をしてきました。最初に赴任した農業改良普及センターでは、農家の方々に新技術を伝える喜びを知り、その後の流通・貿易課では「にじゅうまる」などのブランディングプロジェクトで県産品の魅力を発信する醍醐味を味わいました。農政企画課では、部全体を見渡す視点で企画業務に取り組み、JAへの出向では農業の未来について考える機会を得ました。現在、在籍している園芸農産課ではアスパラガスやネギなどの生産振興や集出荷施設等の整備事業を担当しています。

Q.

技術職の異動について教えてください。

A.

佐賀県庁の農政職でいうと、おおまかには普及、行政、試験研究という3つの道があります。佐賀県庁の農政職は300人程度なので、皆顔見知りで和気あいあいと仕事をしています。
私のように様々な部署を経験する人もいれば、一貫して普及活動に携わる人、技術畑として試験場と普及を行き来する人など、個人の希望や適性に応じた成長が可能です。技術職全体でいうと、基本的には各部内での異動が中心となり、本庁と現地機関どちらも経験される方が多いです。佐賀県は、コンパクトな県なので、県内全域が通勤圏内で転居の必要がないことも魅力だと思います。

Q.

佐賀県庁農政職ならではの魅力を教えてください。

A.

技術職も行政職も職種関係なく同じ想いを持って仕事ができるところです。流通・貿易課では県産品のPRを担当していた際は、PRのノウハウは行政職の方から学びながら、私は農政職ならではの農産物に関する知識を活かして事業を実施することができました。
「この品目ならこの人に聞けば間違いない」「この事業ならこの人に聞けばいい」など、各分野のスペシャリストの知見を提供してもらいながら業務を進められるのは、プロ意識を持った職員が多い佐賀県庁ならではだと実感しています。
キャリアを積むことで自らも何らかのスペシャリストとして、周りの方から相談してもらえるようになります。農家さんから直接意見を求められたり、県庁内でも「この事業のことを教えて」と頼られたり、些細なことでも役に立てていると感じるとうれしくなります。

人事制度

佐賀県庁では、人材育成や新たな適性の発見等を意図したジョブ・ローテーションのほか、職員から提出される自己申告書や庁内公募・プロポーザル制度等の人事制度を活用し、組織の最適化、 適材適所の実現及び職員の人材育成を図っています。

多様な働き方の支援

佐賀県庁では、育児・介護はもちろん、早出・遅出勤務や5日間の夏季休暇など、 仕事とプライベートの両立をサポートする制度を整え、職員の多様な働き方を支援しています。